東京都現代美術館へ行く

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ぐるっとパスを利用して東京都現代美術館(常設展)に行ってきた。

基本情報

アクセス:東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」から徒歩9分
開館時間:10:00~18:00(入館は17時30分まで)
休館日:月曜日
一般料金:500円
所要時間:約40分
コインロッカー:あり(100円返却式)
写真撮影:NG
行った日:2015/5/26

みどころ

ぐるっとパスの東京都現代美術館のチケットには常設展の入場券と企画展の割引券の2種類があり、無料になる常設展のみ鑑賞してきた。割引券の方は(ぐるっとパス全体に言えることだが)割引率が低くあまり利用する気になれない。半額ぐらいになるなら考えるのだが。

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写真はNGなので印象に残った作品を分かりづらい文章でご紹介(1割伝われば本望)。

まず順路である3Fに上がって直ぐの作品。真っ黒です。グラデーションとか濃淡とかなく完全に真っ黒な絵。作者の「どやぁ!」という顔が目に浮かぶよう。よくコレ買ったな。

24台のブラウン管テレビで構成される「TV時計」という作品。画面には線が1本写っていて、テレビによって角度がさまざまだ。視線を移動していくとパラパラ漫画のように時計の針が動いているように見えるということで「TV時計」なのだろうか。裏側を見ると映像端子、アンテナ端子ともに何も刺さっていない。電源コードのみだ。テレビ内部に細工がされているか、そういう壊れ方をしたテレビを24台集めたのか。

この美術館では高校生を対象に現代アートの授業などと開いているようで、高校生の作品も展示してあった。造詣がびみょーな粘土の像なんか、ぶっちゃけプロの作品と区別つかない。1体プロの作品を仕込んで客の目利き試してみたいものだ。

名前は分からないが、デジタル数字の電光掲示板を敷き詰めた作品(分かりづらいw)。6畳間ほどの面積はあろうか。ひとつひとつは消灯→0→1…9→消灯を繰り返しているのだが、切り替わる間隔がそれぞれ異なるので、全体を見ると何かが蠢いていうように感じる。当然表示されている数字はバラバラなのだが、何年かに1回すべての数字が揃ったりするのかな?ただすべての数字が揃った場合、爆発オチしか思いつかないが。

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こんな感じで、やっぱり絵よりも立体の方が印象に残る作品が多い。

あと職員さん大変だなぁと思ったのが1点。僕の経験では現代アートって音とセットになってる作品が1個は展示されていて、決まってホラー映画のBGMのような不安を掻き立てるような音がエンドレスで流れている。しかもここの場合は恐らく製作者の意向だろうが、古めかしいテープで再生されており、職員さんが付きっきりで面倒を見なければならないようだった。

イトーヨーカドーの鮮魚コーナーで流れ続ける「お魚料理サービス」のCMを思い出した。「無ぅ理ぃ~。捌けな~い。」を3回ぐらい聞くと、ラジカセの停止ボタンを押したい衝動にかられる。密かに店員に同情していたのだが、ここの職員さんはそれを上回るな。30分ぐらいで交代しないと精神を病みそうだ。

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実は東京都現代美術館に来るのは2度目で、何年か前にやはりぐるっとパスを利用して常設展を見た。見覚えがある作品も何点かあったが、見たことを忘れている作品はその何倍もあるだろうなと思う。この記事は鑑賞した3日後に書いているが、先週の高橋コレクションの方が思い出せる作品が多い。

ただ、印象に残っていると言っても、作者の意図を理解して(したつもりになって)腑に落ちた作品はどちらも少ない。そもそも現代アートというものに少々懐疑的だ。作者に意図なんてあるのか。独自色を出そうと、今まで無かったもの、他人より奇抜なもの、そんな事しか頭にないんじゃないか。そこにたまたま都合よく解釈してくれる裸の王様が現れたて買ってくれただけじゃないのか。と穿った見方をしょっちゅうしている。

そんな僕なので印象に残る作品といえば、デカい!描き込みがすごい!といった見応えのある作品。発想のユニークさも然ることながら、それに労力、時間、コストを肉付けしたような作品に唸らされるケースが多い。高層ビルや大橋といった巨大建造物を見たときに近い感覚。逆に労力やコストより発想への驚きが大きい作品は稀だが、出会えた時は自分に何かが加算されたような充実感がある。あとはクスッと笑えるユーモアのある作品やナンセンスな作品、前述の奇抜を突き詰めた(言ってる意味は分からんが熱意だけは感じる)作品など。そういう作品が高橋コレクションの方が多かったという意味。

一番近い駅からも10分ほどかかるし、今回は江東区深川江戸資料館のついでに寄ったのだが、ここだけのために来るのはチョット、というが正直な感想である。

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撮影OKの入り口の作品。ぶっちゃけコレを超える作品は見出せなかった。

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