パナソニック汐溜ミュージアムへ行く

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ぐるっとパスを利用してパナソニック汐溜ミュージアムに行ってきた。

基本情報

アクセス:都営大江戸線「汐留駅」から徒歩5分
開館時間:10:00~18:00(入館は17時30分まで)
休館日:月曜日
一般料金:1000円
所要時間:約30分
コインロッカー:あり(100円返却式)
写真撮影:NG
行った日:2015/5/26

感想

ぐるっとパスのチケットで企画展と常設展のルオーギャラリーに入場できる。料金は展覧会により異なるとなっているが、今回の「ルオーとフォーヴの陶磁器」や前後の展覧会はいずれも1000円で、ぐるっとパス対象施設の中では高額の部類に入る。

料金は高いものの客は比較的多くて常時10人以上はいたと思う。あまり広いスペースでない(たぶんバスケットコート半面ぐらい)ことも手伝って賑わっている印象。客層はマダムといった感じの人が多い。利用できる駅が多いのと銀座、陶磁器という要素がマダムを惹きつけるのではないかと想像した。あと美大生っぽいひとも。こちらはぐるっとパス仲間じゃないかと勝手に予想。

その名の通りパナソニックのビルの4Fにあり、情報漏えい防止のためか美術館だけではなく、ビル内は撮影禁止になっている(ポップだけは撮影OK。ブログなんかで宣伝しろということだろうか)。4Fも美術館に向かう通路に打ち合わせ用のテーブルが6つほどあり、普通に仕事している雰囲気。その数m後ろには展覧会についてビデオ上映(テレビはもちろんパナソニック)している。客層がまったく異なるカオスな空間だ。

前職でも打合せスペースの確保に苦慮していたので(みんな会議大好きなんだよなぁ)気持ちは分かるのだが、情報セキュリティ的にどうなのよ。ショールームに来た客との商談とかならまだ理解できるが、どう見てもB to Bなんだよなぁ。パナ株持ってないからいいけど。

さて内容の方だが、現在は企画展「ルオーとフォーヴの陶磁器」が6/21まで開催されいる。ルオーは画家の名前。フォーヴとは野獣の意味で、ルオー、マティス、ドランといった激しい色彩を特徴とした彼らは「フォーヴの画家」と言われいるらしい。そんな彼らは絵だけでなく、陶磁器制作も熱心におこなっていたが日本では意外と知られておらず、そこにフォーカスした展覧会になっている。

第1章:陶芸家アンドレ・メテ ―その作品と生涯

展覧会は大きく3つのエリアに分けられていて最初はメテの作品紹介。花瓶、壺、皿などに幾何学模様や動植物が描かれている。実用的だなというのとモチーフに日本的な印象も受けた。花鳥風月的ななにか。

第2章:フォーヴの陶磁器 ―火の絵画

次はエリアは前述の「フォーヴの画家」たちの陶磁器。ルオーの作品は最後のエリアにまとめて展示されており、このエリアにはない。ちなみに画家たちは絵付けからの参加であり、皿や壺を作ったのはメテ。つまり分業・共同作業。先ほどのメテの作品に比べると色彩がカラフル。あと裸婦が描かれている作品が多い。メテの作品が日本的に感じられたのは彼らとの対比によるところもある。

この大皿に料理を盛り付けるの?食事が進むにつれて徐々に裸婦の姿が現れてくる(西洋の女体盛り?)というのは中々退廃的ではないか。聞いてみると、やはり食器の用途というよりは装飾品を前提にして作られた作品が多いとのこと。といってもリビングや廊下など常に目に付く場所に”裸婦”を置く感覚がよく分からないが。

第3章:ルオーと陶芸 ―色彩とマティエール

最後はルオーの作品。絵画と陶芸品が半々ぐらいに展示されている。こちらも裸婦がモチーフとなっている作品が多い。

美術館でたまに見る分にはいいが、裸婦が描かれた壺などを部屋に飾る気にはならないなぁ。それって朝っぱらから酒を飲むようなものじゃないか?背徳的でけしからんと言ってるわけではなくて、単純に楽しみが半減しない?と思ってしまう。満を持して見るぐらいが楽しめると思うんだけどなぁ。

それとも性的な意図はなくて、造詣として美しいから裸婦をモチーフに選んでいるのだろうか?いや性的な意図が全くないなんて信じられないんだが。そう言うお前もペリーヌのエロいポスター飾ってるだろ、と言われるかもしれない。あればパンツじゃないから恥ずかしくないんだ。

おわりに

こうして記事にまとめていると、「もしかしてそういうこと?」と思い至って、もっとしっかり見ておけばよかったと後悔することがしばしばある。実際見ている時は(特に値の張る展覧会は)一生懸命見ているつもりなのだが、見る観点が定まっていないというのか、漫然と見ていて後から思い出せない、という場合が多い。繰り返していくうちに見る目が養われていくだろうか。

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