相田みつを美術館へ行く

s_DSC_0628

ぐるっとパスを利用して、相田みつを美術館へ行ってきた。

基本情報

アクセス:JR「有楽町駅」から徒歩約3分
開館時間:10:00-17:30(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
一般料金:800円
所要時間:約40分
コインロッカー:あり(100円返却式)
写真撮影:NG
行った日:2015/9/25

感想

「にんげんだもの」で有名な相田みつを。現在でもネットでちょいちょい目にする名前だが、「にんげんだもの」以上の知識はなかった。存命なのか故人なのかも分からない。今も路上で詩を書いてるんだっけ?という事前知識で見学した。

現在は企画展「いま ここ じぶん」が12/6まで開催中。

書家としての相田

作品のほとんどは、あの特徴ある字で書かれた詩なのだが、初期の作品が3点ほど展示されていた。細かな技法は分からないが、普通に綺麗な字で漢詩っぽいのが描かれていた。

相田はさまざま書道展で入選を重ねて、書家としての地位を得つつあったが、お手本通り綺麗な字を書くことに疑問を感じて、現在のような字を書くようになったらしい。

仏教徒としての相田

また、曹洞宗のお坊さんに弟子入りして在家で善を学んだとのことで、「正法眼蔵」というボロボロの文庫本が座右の書として展示されていた。中にはメモがびっしり書かれている。他には相田が執筆したお寺の会報が展示されていた。言われてみれば相田の詩は、お寺の門前に飾られている「ありがたいお言葉」として使っても違和感ない気がする。

全国をふらふらしながら路上で即興で書いた詩を売ってる人。というイメージだったが(BIG ISSUE売ってるような感じ)、書家や仏教徒というバックボーンが現在の作品につながっていたんだなぁ。

正法眼蔵入門 (角川ソフィア文庫)

年表

相田の年表があって、ここで初めて故人だということを知った。結構前(1991年)に亡くなっていたんだな。ただ死去の記述は年表の2/3あたりで、死後多くの著書やコンテンツが発表されている。これによって存命なのかと錯覚したのかもしれない。

最初から見ていくと、○○学校入学、○○学校卒業と学歴が並んで、書道展の入選なんかが記述されているのだが、30歳の次の項目が60歳の「にんげんだもの」出展というのに驚いた。30代でセミリタイアした僕が言っても説得力がないかもだが、30~60歳といえば経験と体力が兼ね備わる円熟期で、人生で誇れる大仕事はこの時期に成すことが多いはず。年表が作られるような人なら特に。

この年表を見るだけで、相田が長いあいだ評価されず不遇の期間を過ごした事がわかる。

まとめ

もともと詩はシンプルなのに加え、本人や子息である相田一人氏による解説が添えられているので分かりやすい。謎だった相田みつをの人となりが分かったので良かった。

無職でストレス少なめの僕でも心に響く作品がいくつかあったので、仕事や家庭に悩みを抱えている人が見なら、更に効果がありそう。

ネックは少々お高いことか。

相田みつを美術館チケット

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク