横浜にて護衛艦いずもが一般公開中
先週末、一般公開されている護衛艦いずもを見学するため横浜の大さん橋にいってきた。3年に一度の海上自衛隊観艦式の一環で、体験航海や観艦式本番でない日は無料で公開かれている。予約なども不要。
FLEET WEEK:海上自衛隊:平成27年度自衛隊観艦式 – 防衛省
体験航海や観艦式本番も行きたかったのだが、気付いた時には受付が終了していた。残念。
空母いずも?
中国「空母だろ」
日本「護衛艦です」
いずもは空母ではなくヘリコプター搭載護衛艦(DDH)という位置づけになっている。いままでDDHと言えば一般的な護衛艦の後方に格納庫とヘリスポットと設けたタイプだったが、平成21年に就役したひゅうがから全通飛行甲板が採用され空母っぽい見た目になった。しかし甲板を滑走路として運用できない(しない?)ので護衛艦ということらしい。なぜか沖ノ鳥島を思い出した。
中国「岩だろ」
日本「島です」
ひゅうが型を大型化したいずもは自衛隊最大の護衛艦として今年の3月に就役した。その全長は248mで大戦中の空母加賀とほぼ同じ(ちなみに同型の2番艦の艦名は「かが」)。そんな巨大な艦に乗船できるとのことで移動中はワクテカ状態。
乗船まで
最寄駅はみなとみらい線の日本大通り駅。レンガ造りのレトロな街並みを5分ほど歩くと、いずものアイランド(甲板上の建造物)が見えてきた。高さが49mもあるので隠しきれてない(誰も隠してない)。
大さん橋に到着。さん橋内を自衛隊員に誘導され、デッキに出たところで初めていずもの全容が見ることができた。
でかい。
テンションが跳ね上がる。後から来た人たちも口から漏れる言葉は「でかい」「大きい」「すごい」のいずれか。
お昼頃に行ったのだが、ここから乗船まで40分ほどかかった。手荷物検査に時間がかかっているようで、金属探査やペットボトルのチェックもあった。印象に残ったのはペットボトルの検査で、空港にあるような機械での検査ではなく、一口飲んでみて、というもの。確かに人体に悪影響がない液体ならテロの心配もない。ローテクだが一番確実な検査法だと思った。
いよいよ乗船
格納庫
広い。そして高い。ちょっとしたイベントホールのよう。それにまったく揺れないので、船に乗っている感じはしない。巨大な船体のおかげだろうか。
格納庫内は一方通行で、まず飛行甲板に上がるためのエレベータに誘導される。
艦載機を運搬するためのエレベータなので、100人くらい乗っていたが軽すぎるとのこと。軽いと揺れるので出来るだけ中央に集まるよう指示された。
飛行甲板
格納庫も広かったが飛行甲板はそれ以上(全長248m、全幅38m)で、岸壁ぶいるような感覚。端から端まで走ってみたくなるが、滑り止めのため甲板表面は大根おろしの様な形状なので走るのは絶対禁止。
アイランド前方。壁に張り付いているのが対空レーダー。アイランドの前後左右に1枚ずつ設置されている。
公開範囲は格納庫と飛行甲板のみで、アイランドには入れなかった。
艦載機
ヘリコプターが5機ほど展示されていたが”点在する”といった感じで、甲板の広さを際立たせていた。これなら余裕を持った運用ができそう。
兵装
自衛隊最大の艦船であるが、兵装に関しては自艦を防衛できるだけの最低限のものしか積んでいない。ひとまわり小さい「ひゅうが」の兵装が一般的な護衛艦と同等なのと比べ、より航空機運用に特化した性格といえる。
ファランクス。レーダーによるミサイル感知から射撃まで自動で行える機関砲。赤外線センサが付いていない1つ前のモデルで、最新化した護衛艦のおさがりを流用したもの。予算内に収めるための苦労を感じる。
シーRAM。メモリみたいな名前だがRolling Airframe Missileの略で回転しながら飛んでいくミサイル。上のファランクス同様、自動でのミサイル迎撃が可能とのこと。
どちらも艦首側と艦尾に1基づつ搭載されている。
その他
同じ横浜エリアで公開されている訓練支援艦「くろべ」(左)と潜水艦救難艦「ちはや」(右)。行きたかったが都合が合わず。
海上自衛隊東京音楽隊による演奏。海軍創設時から歴史を辿りながら、縁のある曲を演奏していた。
午前中は小雨がぱらついていたが、夕方には晴れてきた。西日を浴びるいずも。
記念になにかグッズが欲しかったが物販はなかった。本日以降では10/17(土)が最後のチャンスなので気になる人は是非。