なんで会社辞めるの?

と聞かれるが、会社に限らず何かを辞める時というのは、始めた理由(目的)が達成された時か、達成できる見込みが無くなった時のどちらかではないだろうか。「楽しそう」と思って始めた人は楽しくなければ辞めるだろうし、金が必要だから始めた人は必要な額が溜まるか、逆に給料が安くて何時まで経っても溜まりそうにないと判断した時に辞めようと思うのではないか。

僕が会社を選んだ理由

僕が会社を選んだ理由はざっと以下の4つだ。

①まっとうな人間と思われたい
②お金がほしい
③プラグミングが得意(好きというわけではない)
④上京したい

僕は上記の理由(目的)が無くなったため、無職になった。

①まっとうな人間と思われたい

日本人が働く理由のほどんどはコレじゃないだろうか。近所の人に噂されたくない。親に心配かけたくない。レンタルビデオ屋の会員になるときに無職って書きたくない。「働かざる者食うべからず」で無職は人に非ずという雰囲気がある。僕の場合そこまで強い強迫観念があったわけではないが、当然学校を卒業すれば働くものだと思っていたし、最終的に働くのなら役に立つかも分からない大学なんか行かずに早めに社会人になって、金を貰いながら4年間で実務的なスキルを身に着けようと、高卒で就職したクチだ。ただ最近はアーリーリアイヤ、スローライフ、ライフワークバランスなんて横文字が出現し、ある程度ゆとりのある無職はむしろ勝ち組みたいな認識が形成されつつあるように思う。加えて基本的に真面目一筋で人生を過ごしてきた僕にとって、無職のダメ人間というのも経験してみたい魅力的ものに思える意識の変化があった。

②お金がほしい

これは単純な話。「お金が溜まったので辞めまーす」ということだ。と言っても一生遊んで暮らせる額でもないので、バイトか再就職か個人事業かいづれは何か考えなければならないが、当面は大丈夫。逆にイージーモードというのがつまらないので、あえて今辞めたというのもある。もう何年か働けば人生の不確実性は減っていくが、同時に可能性も減っていく。当面は大丈夫というベースを確保した上で、あちこち冒険してみたい。資産や収支についてはまた別で書こうと思う。

③プラグミングが得意

好きこそものの上手なれというが、僕は逆で上手だから(割と)好きでこの業種を選らんだ。完全な理数系人間で数学、理科はよく100点を取っていた。逆に国語や歴史は散々でトータルすると中の上といったポジション。高校は工業高校の情報処理系のコースで、情報処理もかなり成績がよかった。高二でかなり難しい資格を取ったので、それも就職に有利に働いたと思う。ただ「上手だから好き」なので、会社に入って難しい概念なんかに出会うと「ワカンネー。辞めて~」となることもしばしば。「好きだから上手」タイプならもうちょっと働いてたかも。ただ近年はプログラミングより上流の要件定義や設計の仕事が主だったので、逆に退職(転職)が早まっていた可能性もある。

④上京したい

人口2万人の田舎だったので、漠然と東京に憧れていた。当時はインターネットが普及し始めたころで、今より情報が少なかったことも大都会に幻想を抱いていた一因だと思う。現在は物流や通信(ストリーミングや衛星放送など)が進化し、田舎でも都会と同じように楽しめる分野も増えたが、体験的な分野になるとやはりまだ東京のようにはいかない。なので当分は東京にいるつもり。寮→賃貸→分譲マンションと脱皮を繰り返して一応の基盤は確保したので、目的は達成されたと言える。

まとめ

という訳で、もともと強い意志を持って働き始めたわけではない僕が、当面の軍資金とダメ人間も厭わない意識変化により、仕事を続ける理由が無くなった。というのが退職理由となる。もっとも僕としては「会社を辞めた理由」というよりは「無職を始めた理由」と言いたい。無職を始めるためのリソースを確保するため、会社を辞めたのだ。

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