アニメ「迷家‐マヨイガ‐」感想。第一回人生やり直しツアー開催!

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タイトルや山間の集落での集団生活ってところから、クローズドサークルで次々と人が消えていくのかと思ったら、意外にライトな作品だった。1~3話目ぐらいまでは「ひぐらし」とか「うみねこ」みたいな感じかと思ったんだけどな。途中、処刑だ魔女狩りだと物騒な場面もあったけど、間の抜けたこと言う人間が何人か居てシリアスになりきれない。適度に差し水を入れて深刻になり過ぎないようコントロールしている感じがした。

結局、納鳴村(ななきむら)は「戸塚ヨットスクール」みたいなものなのかな? 登場人物は様々な問題を抱えて社会から逃げ出してきた人達だが、納鳴村ではその過去が「ナナキ」という形で具現化し、嫌でも向き合わなければならない。その荒療治によって大半の参加者は過去のトラウマを克服してまた社会に戻っていくという、予想に反してハッピーエンド。

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ただ最後はあんまりな急展開で疑問がいくつも残る。まず、ナナキを「失う」のと「受け入れる」の違いがよく分からない。神山は世間には認められなかった自分の研究が納鳴村での体験で裏付けられたことに満足し、過去受けた仕打ちはどうでもよくなってしまう。これによりナナキを「失い」その後急速に老化が進行してしまう。

一方、ナナキを「受け入れた」光秀たちは老化のペナルティなく納鳴村から脱出する。神山との違いはトラウマ自体は依然存在した上で克服したということなんだろうけど違いがよくわからん。トラウマ自体が無くなるって、これ以上ない克服の仕方だと思うんだけど。

ピーマンで例えるとこんな感じ?

失う:以前は不味く感じてたけど、美味しく感じるようになった
受け入れる:相変わらず不味いけど、我慢すれば食べれるようになった

そもそもそんな簡単に乗り越えられるトラウマなのかよw。「この生活も飽きたしそろそろ帰るか」ってノリであっさり克服してるし。具体的な手順はよくわからないけど、とりあえず物理的にナナキに触ったらOKみたいに見える。なんてヌルゲー。しかも原因不明のやる気ゼロ状態だったのがやはり原因不明で復調してるし、もうどうなってんのコレ?

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まぁ当初の設定から違和感はあった。なかなか思うように行かない世の中にはもううんざりです(←まあわかる)。なので似たような連中と山間の集落で共同生活始めます!(←は?)。主に人間関係に苦しんでる連中が見知らぬ他人と共同生活なんて、むしろ難易度上がってない?

似た連中だから仲良くやれるハズという楽観だろうか。というか山里に30人近い人数で押しかけて今日から住みまーす(アポなし)というのも相当だ。こんな楽天家ならいくらでも世の中渡っていけそうなものだが。もしかして社会不適合者を集めて生活させ、そこからもあぶれる究極の社会不適合者を見つけるプロジェクトなのでは?と疑ったほどだw

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いろいろツッコミどころは多いけど、そういうところも含めてまぁ楽しめた。最近は学園モノばっかりなんで、ちゃんとした大人が出てくるだけで貴重な印象(1話の運転手さんの小言はぐう正論)。もっとも、大半は成人してても中身が子供って大人ばかり(特に男性陣)ではあるんだが。オトコってのは幾つになっても子供でダメね。

まよいが (えほん遠野物語)

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